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The sense of Wonder

桜の花が咲き始め、春の訪れを感じる今日この頃。東京(靖国神社)では昨年と並び観測史上最速タイの早さで開花がスタートしたとの事。春夏秋冬季節の巡りに合わせて、つぼみが膨らみ花が咲き、葉が茂り…自然は四季折々の美しさを見せてくれるので、散歩をするとその時々の楽しみを見つけることができます。

季節の移り変わりに思いを馳せているた時、ふとレイチェル・カーソンの「The Sense of Wonder」の一節を思い出しました。

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「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。

子どもたちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生み出す種子だとしたら、さまざまな情報やゆたかな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。幼い子ども時代は、この土壌を耕すときです。(レイチェル・カーソン著「The Sense of Wonder」より)

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新しいものや未知のものに触れたときの感激や美しいものを見たり聞いたりした時に心を動かされた体験など、その時に感じた感覚が深く深く心に刻み込まれ、ふとした瞬間に呼び覚まされた時、そのものやことについて「もっと知りたい」と思うようになります。そのようにして自分で見つけ出した知識は、しっかりと身についたり更に探求する力になったりしていくことでしょう。

ある日の夕方、園児と話していたところ、その子は言いました。

「僕ね、色んな不思議な事があるんだ。なんでみんな一人一人声が違うのかな?とか、顔が違うのかな?とか、宇宙はなんでできたのかな?とか…」

子どもの時は不思議だったことが大人になると段々と当たり前になり、日々の営みの中で思考することも忘れそうな中、子どもたちは常に思考し探求している…その感性の豊かさを目の当たりにした瞬間でした。私たち大人ができることは答えを教えることではなく、自分で見つけ出すことができるよう環境を整え、思考したり話し合ったりする時間を大切に見守る事なのではないかと改めて実感しているところです。

コロナの影響で今年度はすべての行事が縮小されましたが、その分子どもたちと保育者で考えて作り上げることができたのではないかと思います。手探りしながらということもあり、まだまだ話し合い工夫する余地は大いにあると思いますが、行事や遊びそのものを子どもたち自身が作り上げていく過程を大切にしながら保護者の皆様と共有したいと考えています。

 

今年度も大変お世話になりました。次年度はどのような一年になるのか、とても楽しみです。                                                                                                                                    

記:園長